レース展望
今年も中山競馬場芝1200mで開催される秋GⅠ最初のレース「スプリンターズステークス」。出走馬にはスプリント戦線で活躍する、マッドクール、ナムラクレア、ママコチャなど。さらには、外国調教馬のビクターザウィナー、ムゲンも出走を予定しています。
秋のGⅠも楽しめるようにデータや予想印コメントを初心者にもわかりやすく掲載する予定です。参考までによろしくお願いします。
データ
枠順
人気関係なく内枠有利の傾向があります。特に近年は内の傾向が強く、外枠でも内側を立ち回らないと3着以内は厳しいと思われます。
脚質
基本先行か差しですが、3着には追込み馬も突っ込んでくることがあります。追込みの1勝はグランアレグリアなので、相当な能力がないと勝つのは厳しいと思います。
年明け成績
過去10年3着以内に好走した30頭中26頭が、同年の東京・中山・京都・阪神・中京で行われたオープンクラスのレースで1着経験のある馬でした。
1着経験 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
あり | 10-9-7-43 | 14.5% | 27.5% | 29.2% |
なし | 0-1-3-88 | 0% | 10.6% | 14.2% |
今回出走予定の中で『なし』データに該当するのは以下の通りです。
ウイングレイテスト、ヴェントヴォーチェ、オオバンブルマイ、ダノンスコーピオン、ナムラクレア、ママコチャ、レイベリングの7頭です。
人気想定の馬も該当するので要注目のデータです!
年齢
年齢 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
3歳 | 1-2-1-16 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
4歳 | 3-3-5-23 | 8.8% | 17.6% | 32.4% |
5歳 | 2-4-1-37 | 4.5% | 13.6% | 15.9% |
6歳 | 3-0-2-26 | 9.7% | 9.7% | 16.1% |
7歳 | 1-1-1-21 | 4.2% | 8.3% | 12.5% |
抜けて複勝率が高いのは4歳馬です。勝率で見ると意外とまんべんなく勝鞍がある印象です。
ちなみに今回出走予定の4歳馬はオオバンブルマイ、モズメイメイ、ルガル、レイベリングの4頭です。
血統評価
血統面から勝利に期待できそうな馬をご紹介します!
注目は『牡馬は父ミスプロ系、牝馬はサンデー系』!
スプリンターズステークスの馬券を考える上でこの言葉は是非肝に銘じておきたいです。
というのも過去10年の血統別成績をご覧ください。
種牡馬系統 | 成績 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
ミスプロ系 | 4-4-3-46 | 8.7% | 17.4% | 23.9% |
サンデー系 | 2-4-6-52 | 3.8% | 11.5% | 23.1% |
ヘイルトゥリーズン系 | 1-0-0-9 | 11.1% | 11.1% | 11.1% |
ノーザンダンサー系 | 2-1-1-35 | 5.7% | 8.6% | 11.4% |
ナスルーラ系 | 1-1-0-18 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
ミスタープロスペクター系の4勝はすべて牡馬で、サンデーサイレンス系の2勝はすべて牝馬なんです!!
中山競馬場はスピードとタフさが求められることもあり、マイルGⅠや中距離でも実績のある父の血統がいいとされています。
ここではロードカナロア産駒のサトノレーヴをピックアップしたいと思います!
ロードカナロアは現役時代、スプリンターズステークスを連覇するなど短距離メインで活躍していましたが、マイルGⅠでも優勝経験がある馬です。さらにキャリア19戦全て3着以内好走という安定した走りも武器でした。その能力は受け継がれておりアーモンドアイ、ダノンスマッシュ、サートゥルナーリアなどのGⅠ馬を排出しています。
実はサトノレーヴは今回が初GⅠ挑戦ですが、ここまでのキャリアを見ると7-1-0-1と亜脱臼による長期休み明けで臨んだGⅢ阪急杯4着を除けば全て3着以内に好走しています。タフな洋芝での実績や中山のマイルと1200mでの実績を考えるとこの馬が勝利に一番期待できるのではないでしょうか。
注目馬情報
ルガル 西村淳也58.0kg
前走GⅠ高松宮記念のレース後に左橈側手根骨と左第3手根骨の骨折が判明し、6ヶ月以上の休養を余儀なくされた馬です。とは言え高松宮記念で1番人気に支持されるほどの能力を持っています。GⅡやGⅢでは好スタートで先行出来ているので前走を度外視とすれば、万全な状態で挑める今回は先行策で好走できるのではないでしょうか。約半年ぶりのレースとなるのでオッズ妙味も考慮して馬券的には積極的に買いたい1頭です!
ビクターザウィナー J.モレイラ58.0kg
前々走香港GⅠチェアSPはハイペースで差し有利の展開向かずの敗戦。前走GⅢシャティンヴァーズはハンデ重賞で上位は52~53kgの軽斤量の馬たちが独占!ビクターザウィナーは斤量61kgも背負っていたので度外視出来ます。2戦連続の敗戦でオッズ妙味も見込める点やスタート直後のスピードもメンバー上位は間違いない点は高評価に値すると思います。タフな中京(高松宮記念)の方がいいという声もありますが、高低差が大きい中山はスピードとタフさが求められるのでこの馬は対応可能だと思います。
ママコチャ 川田将雅56.0kg
レッドファルクス以来の連覇がかかるママコチャ。前々走高松宮記念は大外を回るロスと道悪という不利があったので度外視出来ます。前走セントウルステークスは大外枠でロスがある中で2着に好走。叩いて良くなるタイプで、明らかに状態が上がっているので期待大です!
予想
◎12サトノレーヴ D.レーン58.0kg
本命は1番人気ですが、サトノレーヴにしました。現在目下3連勝中。この馬の注目ポイントは2022年の中山で行われた2勝クラスです。この2勝クラスはスプリンターズSの前日に行われ、勝ち時計1:07.7という驚異的タイムでした。スプリンターズSの1:07.8を上回る勝ち時計です。3走前の春雷Sも同じ中山で行われ、勝ち時計1.07.1で上がり3F33.2というまたもや驚異的なタイムをマークしています。近2戦は洋芝の重賞で連勝しているのでタフさは示されたと思います。よって高速馬場もタフな馬場もこなせるとみています。さらに、血統データでも記載しましたが、父ミスプロ系というのも注目です。父ロードカナロアを彷彿とさせる安定した成績なのも魅力的です!さらにさらに!前走から世界的名手レーン騎手が連続騎乗で、今回外枠になってしまいましたが何とか腕でカバーしてくれると信じます!正直1番人気なら本命やめようかと思いましたが、3倍台なら許容範囲かなぁと思います。
○6ママコチャ 川田将雅56.0kg
本命と迷いました、昨年の優勝馬ママコチャが対抗です。前々走高松宮記念は不得意の道悪かつ大外を回すロスがあっての負けなので度外視出来ます。前走セントウルステークスは57kg背負いながら大外を回しての2着なので着順以上に評価出来ると思います。週末の天気はなんだかんだ晴れそうなので道悪にはならないと考えてます。3枠も好枠ですし、叩いてのうわずみも見込めて、3着内好走は必至だと思います。
▲1オオバンブルマイ 武豊58.0kg
この馬はマイルにこだわってレースを使われていましたが、前走初めて小回りの1200mにチャレンジしました。ほぼ最後方からのレースでしたが、直線大外に出して豪脚で3着に好走。サトノレーヴといきなり0.3s差ならGⅠでも通用すると思います。さらに1枠になったのでロスなく脚を溜められれば直線弾けるような末脚を使えるのではないかと期待しています。
△13ルガル 西村淳也58.0kg
骨折からの長期休み明けの不安が残るルガル。しかし、芝のレースでは2回しか馬券圏外になっていないです。半年の長期休み明けと外枠というなんとも絶望的な材料がそろっていますが、調教は動けていますし想定12番人気なら馬券に入れるのはマストだと思います。
△5ナムラクレア 横山武史56.0kg
急遽鞍上が横山武史騎手に変更となったナムラクレア。良くも悪くもキャリア18戦で4着以下は4回のみという安定した成績ですが、なかなか勝ちきれないです。前走キーンランドCは直線で最内に進路選択したものの、馬と接触があり5着入選。この馬の一番のピークは過ぎたようですが、調教は動けていて内枠を確保出来たので好走必至だと思います。この馬は最近あまり先行出来ないので、直線の馬群捌きに手こずるようだと差し損ねる可能性も…
ただ、昨年のスプリンターズSでは1番人気に推されるほどの能力を持っていることを考えれば今回の想定3番人気は期待値あるのかぁと思います。
☆7マッドクール 坂井瑠星58.0kg
今年の高松宮記念優勝馬。夏場に弱い馬だそうで、セントウルは使わずにスプリンターズSに直行すると決まっていたそうです。調教は抜群の動きで枠順も完璧といっていいほど最高です。6番手評価にしたのはそうした好材料がそろっている中ではオッズ妙味・期待値が低くなりやすいためです。
穴馬 3ウインマーベル 松山弘平58.0kg
2022年のスプリンターズSで2着に好走。現状(金曜日時点)内前有利である中山コースはこの馬にとって向きそうです。内枠を確保出来たので、1発あってもおかしくないと思います。
大穴馬 10ピューロマジック 横山典弘54.0kg
鞍上の典弘騎手は果たして逃げるのか控えるのか、スタートしてみないと分からない未知なところです。スムーズに大逃げで3着にギリギリ残る可能性も考えると非常に怖い1頭です。
最後に
過去データやコース形態の情報に関しては正確性に努めますが、保証することは出来ないことご理解の上ご参照ください。注目馬情報や予想はあくまでも個人の見解ですので、参考程度でお願いします。なお、馬券の購入は自己責任でお願いします。詳しくは当サイトのプライバシーポリシーをご覧ください。
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